大阪府橋下徹知事は24日夜、東京都内で横浜市中田宏市長らと会談
し、地方分権の推進を目指す自治体首長らによる政治グループを結成する
方針を決めた。次期衆院選で各政党が政権公約で示す地方分権政策を見極
め、政党支持を表明する考えだ。会談には、ほかに中村時広松山市長、
露木順一・神奈川県開成町長が参加した。橋下知事は会談後の25日未明、
新グループについて「全国知事会全国市長会といった既存の枠組みを超
えた政治運動にしたい」と述べた。現時点で全国約20人の首長が賛同し
ている、という。橋下知事は「応援した政党が負ければ国からの予算配分
はひどいことになる。知事を辞める覚悟を持って取り組む」と語った。

 

次期衆院選は政権を争う戦いなのだろうが、その争点自体は具体的には見
えてはこない。自民党が駄目だから民主党にやらせてみる、それで良い結
果が出れば良いが、変わりやすいのが国民の心である。すぐに結果が出な
ければ、また自民党にやらせれば良いなどと安直な発想では、真の意味で
の二大政党制など根付くことは無いだろう。今回の橋下知事自治体首長
を集めて政治グループを結成することは、次期衆院選の争点の一つとして
地方分権を戦わせるきっかけにはなるはずだ。むろん、マニフェストに美
辞麗句を並べるだけでは意味は無い。どれだけの顔触れが揃うかは未知数
だが、東京への一極集中が続く我が国において、地方分権の考えに行き着
くのは当然であろう。