自民党を1月に離党した渡辺喜美行政改革担当相が、新党を結成する方
向で最終調整に入ったことが4日、分かった。党名は「みんなの党」に内
定。今週末に政党の届け出をし、新党結成を発表する見通し。渡辺氏は天
下り禁止や行政の無駄遣い撲滅などの「霞が関改革断行」をマニフェスト
の柱に据え、政界再編を見据えて非自民、非民主勢力の結集を目指す方針
だという。関係者によると、新党には、政治集団「日本の夜明け」で行動
を共にしてきた無所属の江田憲司自民党に離党届を提出した山内康一
自民党を離党した広津素子の各前衆院議員、民主党を除名された浅尾慶一
参院議員の計4人が参加する見通し。ほかにも参加を模索する前議員も
いるとみられている。

 

自民党を飛び出したものの、それに追随する議員は結局誰も出ずに、自民
党で公認が得られず無所属での出馬となった議員や、政権の獲得が間近と
見られる民主党を敢えて飛び出した浅尾参院議員を結集する形で新党を結
成した。自民党でもなく民主党でもない第三極を目指すグループを目指す
のだろうが、果たしてどれだけの議員が生き残れるか。また、郵政選挙
自民党を追い出された平沼赳夫氏も第三極形成のため「平沼グループ」と
して衆院選を戦うこととなるが、平沼氏にしても民主党政権交代の風に
巻き込まれ、どれだけの「同志」を国会に送り込めるか。小選挙区制であ
る以上、小政党には厳しい選挙戦となるのは間違い無いところだ。思えば、
渡辺氏も離党して政策集団を立ち上げたまでは良かったが、ブレーンが窃
盗容疑で逮捕され、せっかくの船出に水を差された。果たして「みんなの
党」の船出はうまく行くのであろうか。