民主党鳩山由紀夫代表は12日、靖国神社に代わる新たな国立追悼施設
について、「(民主党が政権をとれば)一定の宗教によらず、どなたもわ
かまりがなく戦没者の追悼ができる国立追悼施設の取り組みを進める」
と述べ、建設を進める考えを示した。同時に「天皇陛下靖国神社には参
拝されず、大変つらい思いでおられると思うので、陛下が心安らかに行か
れる施設が好ましい」と語った。また、靖国神社への参拝に関しては、「
A級戦犯が合祀されている状況の中、首相や閣僚が参拝することは好まし
くない。民主党ではみんなで(閣僚の参拝自粛を)守ることができると思
う」と強調した。党本部で記者団の質問に答えた。

 

鳩山代表の選択は最も安直で、将来に禍根を残すだけの場当たり的な対応
であろう。他国の批判と言っても実質的には中韓くらいのもので、我が国
を叩くためのカードとして切っているに過ぎない。また、両国にとっては
国内向けのポーズでもあるのだ。いちいちまともに取り合う方がおかしな
話であって、粛々と参拝をすれば良いだけの話ではないか。靖国神社の存
在は、取って付けたように建設された追悼施設が補えるようなものではな
い。そこに天皇陛下行幸を仰ごうとは言語道断である。戦没者の遺族も
高齢化し、さらには戦争体験を語れる人が減っていく中で、このような流
れが出来るのは非常に悲しいことだ。靖国神社を執拗なまでに取り上げる
中韓の意図を、少しでも考えれば追悼施設の建設などとは言えないはずだ。
誰も足を運ばないような施設の建設こそ、正に無駄遣いの極みなのではな
かろうか。