共同通信社が、政権交代を受けて8月31日、9月1日に行った全国緊急
電話世論調査で、新首相となる民主党鳩山由紀夫代表に「期待する」と
答えた人は71・1%となった。直接の比較はできないが、昨年9月の麻
生内閣発足直後の支持率48・6%を大幅に上回っており、新政権への期
待度の強さをうかがわせた。「期待しない」は20・2%だった。一方、
民主党が大勝し、政権交代したことについて「よかった」は49・2%、
「どちらともいえない」が42・3%となった。自民党の惨敗についても
「どちらともいえない」が47・2%、「よかった」は44・8%だった。
政党支持率も、民主党が41・1%で過去最高を記録、19・0%の自民
党を大きくリードした。公明党5・1%、共産党3・4%、社民党2・1
%、みんなの党2・4%、国民新党1・5%、新党日本0・1%。支持政
党なしは22・9%だった。

 

今回の調査の71.1%と言う数値は、実態が良く見えてはいないが、政
権交代が実現した以上は、とりあえずは期待しておこう程度のものであろ
う。政権交代が実現したことについて、思ったより数字が低いことから、
有権者民主党支持なのではなく、消去法で民主党に投票したのが本音の
はずだ。つまり、民主党白紙委任状を提出したのでは無く、自公政権
外の選択肢を探していただけに過ぎない。期待が大きいということは、そ
の反動もまた大きいということである。一方、派閥の領袖クラスが落選す
るなど、自民党にとってしばらくは立て直しの時期に入らざるを得ない。
少なくとも来年の参院選に向けて、新総裁を担いでの体制を築く必要があ
る。野党での冷や飯食らいに慣れていない自民党にとって、どれだけ結束
を保てるか。参院では過半数に達していない民主党参院自民党に手を突
っ込む可能性もあり、下手をすれば草刈り場となりかねないのが現在の自
民党である。新総裁がどれだけの指導力を発揮出来るか、大いに注目した
いところである。