公明党太田昭宏代表は3日午前、党本部で開かれた常任役員会で、衆院
選敗北の責任を取って辞任する意向を正式に表明し、了承された。北側一
雄幹事長も辞任した。太田氏は終了後の記者会見で「今回の選挙結果の責
任はすべて私にある」と述べた。同党は16日召集の特別国会までに後継
代表を含む新執行部を発足させたい考え。7日の中央幹事会で新代表を内
定し、党大会に代わる全国代表者会議を8日に開いて新執行部を決定する。
新代表には山口那津男政調会長井上義久副代表らの名前が挙がっている。
公明党は今回の衆院選で10議席減の21議席にとどまり、太田氏や北側
氏ら小選挙区で立候補した前職8人全員が敗北した。

 

公明党は我が国最強の集票マシンである創価学会がフル回転することで、
一定数の議員を国会に送り込んできた。さらに小選挙区ごとに確保してい
学会票自民党支援に回し、バーターで比例は公明党に投票をさせてい
たのだが、投票率が上昇すると組織票は当然薄れていくものであって、今
回のように自公連立政権への逆風が吹き荒れると、学会票の優位など一気
に失ってしまった。公明党にとって数少ない小選挙区の候補者は、太田代
表や北側幹事長と言った執行部の面々がいたわけだが、これらの磐石と思
われていた小選挙区も落としてしまった。代表が落選する非常事態に、公
明党・創価学会は今後の戦略の見直しを迫られていることだろう。自民党
とは距離を置くのは間違いなく、政権の座に復帰するために民主党に接近
するのか。それとも、野党暮らしを続けていくのか。来年の参院選に向け
て動き始めている。