鳩山由紀夫首相は26日夕、官邸内で記者団に対し、外国為替市場で急速
円高/ドル安が進行していることについて「円高というよりドル安だ。
原因はドルにあると考えている」としながら「急激に為替が動くことは望
ましいことではない」と述べた。円高/ドル安の進行を受け、藤井裕久
務相は「異常な動きには適切な措置をとる」と今後の市場動向次第では市
場に介入する可能性を示唆しており、鳩山首相は「財務相を中心に何らか
の対応という発想は当然だと思う」と財務相の発言を支持した。その上で、
最も大切なのは適切な経済運営とし、「景気が必ずしもいい状況ではない
のに円高になっており、非常に難しさある。その中で適切な経済運営をし
ていかなければならない」と指摘。

 

鳩山政権が適切な経済運営を出来るかは置いていくとして、急激な円高
呆然としている場合では無い。株価も各国が上げている中で我が国だけが
下落傾向にあるのは、鳩山政権への不信感が根底にあるのではないか。「
景気が二番底に陥らないようにしていくための対策を早急に講じる必要が
ある」と2009年度第2次補正予算、2010年度当初予算で景気を下
支えをしていく考えを示したものの、それらの予算が執行されるのは、年
明けとなるようでは、話にならないだろう。去年の年末には、色々と物議
を醸した「年越し派遣村」なるものが生まれたわけだが、景気回復の兆し
すら無い中では、同様の現象が起きてもおかしくはないのだ。国民の生活
が第一とのスローガンを掲げながらも、一向に景気対策を打ち出そうとし
ない鳩山政権。適切な経済運営とは、いつ見せてくれるのだろうか。