民主党小沢一郎幹事長の資金管理団体陸山会」の土地購入を巡る事件
に関し、19日の閣議後会見で閣僚の反応が相次いだ。ただ、公然と批判
するような発言はなく、小沢氏が任意の事情聴取に応じるべきかについて
も「ご本人の判断」との回答が多かった。前原誠司国土交通相は「国民は
どの調査でも『説明責任が十分果たされていない』という方が大半だと思
うし、私も、そう思う国民の思いはよく理解できるので、事情聴取に応じ
られる方向になったのは非常にいいことだ」と指摘した。中井洽国家公安
委員長は事件に関し「特捜も説明責任があると思っている。なんの事件な
んだろう。よくわからない」と述べた上で、検察と対決する小沢氏の姿勢
について「人生哲学、長年の経験に基づいた思い、『いま一番大事な時に』
という悔しさ、いろんなことがまざってるんだろう」と語った。直嶋正行
経済産業相は「現職議員が逮捕された事態は深刻に受け止めないといけな
い。ただ検察のやり方に検察OBからも批判があったりして私のように外
から見ているだけの立場ではコメントは非常に難しい」と話すにとどめた。

 

自民党小泉進次郎氏が「名前をみればわかる。自由があるのが自民党
自由がないのが民主党自民党でよかったなぁ〜」と父親の小泉元首相ば
りの冗談を言っていたが、鳩山政権の閣僚の言葉を聞く限りでは、この冗
談もあながち外れているわけではなさそうだ。党内きっての実力者である
小沢幹事長が「政治とカネ」の問題で追及される中で、鳩山首相も「信じ
ている」「検察と戦ってください」と一蓮托生の発言を繰り返している。
さすがに「戦ってください」はまずいと判断されたのか、平野官房長官
記者会見で、「行政の長が行政と戦ってくださいなんて言うはずがない。
党の代表として、幹事長職にとどまって頑張ることに対する激励・了承の
言葉としての発言だった」と釈明する羽目になった。本来なら鳩山首相
言うべきことだと思うが、発言の是非に関しては「不適切だと思っていな
い」と明言しており、相変わらず口の軽さが政権運営に災いしているよう
に思われる。本来なら小沢幹事長に苦言を呈すべき立場の人間が、検察と
戦ってくださいと応援に回る。この構図まともなものとは呼べないだろう。