[政治]

民主党山岡賢次国対委員長は28日のNHK討論番組の収録で2010
年度予算案の審議に関連して「『政治とカネ』は話題ではあるが国民生活
には何の影響もない。予算通過が国民に対する最大のメッセージだ」と述
べた。野党側が参院の審議でも鳩山由紀夫首相らの政治資金問題を追及す
る姿勢を見せていることを踏まえた発言。「政治とカネ」の問題を軽視し
たとも受け取れる発言で議論を呼びそうだ。この発言について番組で同席
した公明党の漆原良夫国対委員長は「国民生活が大事だから政治とカネは
後回しというやり方は間違いだ」と批判。山岡氏は「政治とカネの話は本
来司法でやるべきこと。立法府でやるのにはなじまない」と釈明した。

 

では山岡氏に聞きたい。これまで散々「政治とカネ」の問題を追及してき
たのは、他でもない野党時代の民主党ではないか。与党になった途端に、
「政治とカネ」の問題を軽視し始めるのは、さすがに如何なものか。では
これまで国会の場で追及してきたことは間違いだったと認めるのか。軽率
の誹りは免れない発言だろう。鳩山首相にせよ小沢幹事長にせよ、明確な
説明を避けているように見受けられ、特に鳩山首相は「司法に任せる、結
果を待つ、だから何も説明できない→総理大臣が同意しない限り起訴され
ない(憲法75条)に守られていることになる→鳩山は自分の起訴に同意
しないからいくら待っても起訴されない」と言う鳩山システムによって、
知らぬ存ぜぬで贈与税を支払って終わりにしようとした。司法の場ですら
追及出来ないのに、いったいどこで政治とカネの問題を扱えば良いのでは
あろうか。政治とカネの問題を追及され、命を絶った議員もいるのだ。そ
れだけは忘れてはならない。