先の参院選で落選した千葉法相は、参院議員としての任期満了に伴い、26
日から、民間人閣僚の立場で法務行政を担当する。自民党など野党は「国民
の審判を軽んじている」と続投を批判しており、30日召集の臨時国会で菅
首相や千葉氏を追及する構えだ。千葉氏は23日の閣議後の記者会見で「基
本的な法務行政に対する立場に変わりはない」と述べ、国会議員の身分を失
っても、これまでと同様に政策を遂行していく考えを強調した。一方、千葉
氏はすでに政界引退を表明しており、自らの後援会のホームページを閉鎖す
るなど、政治活動を縮小している。

 

現役の閣僚が落選する事態に陥りながらも、菅首相は千葉法相を続投させた。
「民間人の閣僚起用は、政治家以外の『知恵』を生かすためだ。落選議員を
大臣で“救済”するのは論外」と指摘する識者もいるようだが、もっともな
意見であろう。千葉氏は議員・閣僚として相応しくないと有権者の審判を受
けたのであり、千葉氏も辞任の意向を示していたようだが、菅首相がそれを
引きとめ続投させた。これでは民意の無視と言われても仕方の無いことだ。
代表選のある9月までの続投とは言え、やはり違和感は拭えない。何にして
永住外国人への地方参政権付与法案、夫婦別姓法案、人権擁護法案などを
強力に推進してきたことも、千葉氏の落選の一端になったのは間違い無いだ
ろう。千葉氏は今すぐに辞任すべきだ。