民主党代表選が1日午前告示され、届け出順に小沢一郎前幹事長と菅直人
相の2人が立候補を届け出た。首相選びにつながる代表選は一騎打ちが確定。
対決回避を目指した鳩山由紀夫前首相の仲介が失敗したことで、現職首相と
党内最大勢力を率いる実力者による党を二分した戦いとなる。財源確保が困
難な衆院選マニフェストのあり方や消費税増税、「政治とカネ」、政権・党
運営のあり方などをめぐり、14日の投開票に向けて熱戦が展開される。首
相と小沢氏は1日午後4時から、東京都内のホテルで共同記者会見し、重点
政策を明らかにする。立候補の受け付けは国会近くの党本部で1日午前10
時から1時間行われ、両陣営が立候補に必要な国会議員20人以上の推薦人
の名簿を提出した。現職の首相が与党第1党の党首選に立候補するのは03
年の小泉純一郎首相以来。

 

共同記者会見では菅首相は「クリーンでオープンな民主党をつくりたい」と
強調し、小沢氏は「政治家が自らの責任で政策決定を、予算の決定をするこ
とができる体制をつくらなければならない」と訴えた。鳩山氏の仲介も実ら
ず、菅首相と小沢氏の直接対決となった。参院選の大敗によって、民主党
難しい政権運営を迫られる中、どのようにこの難局を乗り切るかがカギとな
る。小沢氏の「剛腕」をもって、難局を乗り切るべしとの支持派もいれば、
いわゆる「政治とカネ」の問題のけじめがつかないまま、代表、そして首相
に就いてしまって良いのかとの批判もあるだろう。ただ、国民目線でいえば
鳩山氏の仲介で密室で代表が決まってしまうよりは、こうして代表選を開い
てもらった方が分かりやすい。むろん、代表選と言っても内輪の選挙に過ぎ
ないが、我が国の将来を決める重要な選挙であることも確かであろう。