サッカー日本代表の新監督に決まったアルベルト・ザッケローニ氏の就任記
者会見が31日、東京都内のホテルで行われた。攻撃を重視するとの評判が
高い同氏だが、「バランスのあるチームを作れる」と自信を見せた。新監督
はイタリアの名門クラブで豊富な指導経験を持つが、同国以外のチーム、代
表チームの監督に就くのは初めて。「日本とアジアで分かっていないことが
たくさんある。選手たちとのコミュニケーションを大事にしたい」と述べた。
日本代表はワールドカップ南アフリカ大会で決勝トーナメントに進出する躍
進を見せた。新監督は「チームが固まっていた」と評価し、その上で「攻守
が一つになれるようにやっていきたい」と、目指すサッカーの方向を示した。

 

岡田前監督の後任がなかなか決まらなかった日本代表。交渉相手から「欧州
を離れると『(監督の)マーケットから消えてしまうんじゃないか』」と言
った懸念を示されたそうだが、確かに我が国に目を向ける欧州の関係者は少
ないであろうし、4年後のワールドカップでさらなる躍進が望めるかと言え
ば簡単ではないだろう。だが、こうしてザッケローニ氏と言う監督が新たに
就任することになった以上、サッカー協会は全力で支えるべきだ。単に消去
法的に選んだ、では氏にも失礼であろうし、また選手にも失礼であろう。ど
のようなサッカーを目指すにしても、それにマッチした監督を連れてくるの
が協会の仕事である。氏が語った「攻守が一つになれるようにやっていきた
い」が実現することを祈るものである。