時事通信世論調査内閣支持率が4割を切り、不支持率と並んだことにつ
いて、民主党鉢呂吉雄国対委員長は15日、「(尖閣諸島沖の)中国漁船
衝突事件や『政治とカネ』の問題の影響だ」と指摘した。その上で「有言実
行内閣として、2010年度補正予算案を速やかに成立させ、支持を徐々に
上げていきたい」と述べ、経済対策の実行を通じて支持率回復につなげる考
えを強調した。 

 

菅政権にとって反転攻勢の機会はいつ訪れるのだろうか。国会中継の答弁で
は仙谷官房長官が「強弁」と「開き直り」、さらには「時間稼ぎ」に終始し、
中継を見ている国民には不快感を与えているであろうし、菅首相も野党時代
が嘘のような、はっきりとしない答弁を繰り返している。2010年度補正
予算案が成立したとしても、国民が評価する内容で無い限りは、支持率が回
復するとも思えないのだ。成立させることにのみ重きを置いているようでは、
肝心のことを見失いかねない。そもそも、支持率なるものに、いちいち振り
回されてどうするのだ。長期政権を目指しているのなら、それこそ支持率に
一喜一憂などしないことである。今の菅政権に必要なのは、「強弁」と「開
き直り」では無く、真摯に国民と向き合うことだ。