民主党小沢一郎元代表は17日、都内の個人事務所で岡田克也幹事長と
会談し、岡田氏の求める衆院政治倫理審査会への出席を拒否する考えを改
めて伝えた。岡田氏は来週にも菅直人首相に会うよう要請し、小沢氏は了
承。早ければ20日にも、菅・小沢会談が行われる。小沢氏はこの日、政
倫審出席を拒否する考えの文書を岡田氏側に提出した後、岡田氏と約20
分間、会談。国民への説明責任を訴えた岡田氏に対し「考え方の違いだ。
刑事裁判で粛々と潔白を証明したい」と政倫審出席を拒否。岡田氏から菅
首相との会談を要請されると「総理が会うというなら、お会いする用意は
ある」と答えた。

 

小沢氏と岡田幹事長の会談は平行線に終わり、結論は菅首相との会談に持
ち越された。むろん、結論と言っても小沢氏が考えを翻すわけもないであ
ろうし、いったいどこへ向かうのであろう。落とし所としての政倫審さえ、
小沢氏は出席を拒否している以上、民主党としては次の一手を打ちづらい。
小沢氏も年明けには強制起訴されることが決まっており、追い詰められて
いるのは確かではないか。小沢氏は「検察審査会の起訴議決で司法手続き
に入っており、政倫審出席の合理的な理由はない」「政倫審は立法府の自
律的な権能であり、司法府への介入を避けるなど慎重でなければならない」
とのコメントを発表したものの、どこか説得力に欠けるのだ。加えて、こ
の問題を岡田幹事長に丸投げし、傍観していた菅首相にどのような解決策
があるのだろうか。落とし所が見えないまま小沢氏の会談は迫る。