仙谷由人官房長官は22日午前の記者会見で、米軍普天間飛行場の危険性除
去に向け、周辺の小学校や病院などを移転させる可能性について「直ちに普
天間の返還ができないなら、そういうことも考えなければならない」と述べ
た。周辺施設の移転については、前原誠司外相が21日の仲井真弘多知事と
の会談で、沖縄側から要望があれば検討するとの考えを伝えた。仙谷長官は、
外相の発言を追認し、政府として施設の移転に前向きに取り組む姿勢を示し
たものだ。普天間飛行場の同県名護市辺野古への移設が実現するまでは、同
飛行場が継続使用されるとの外相発言についても、仙谷長官は「現時点で全
てを総合的に判断すると、そういうことになるのではないか」と語った。 

 

鳩山前首相の軽はずみな一言で普天間基地の移設問題はこじれにこじれ、も
はや修復は困難な状況に陥っている。危険性を除去するために普天間基地
移設するはずが、県内移設反対の声に染まった沖縄県内に立ち往生している。
菅政権は日米合意に基いて辺野古への移設を進めるにしても、どう進めたら
良いのかも分からないのではないか。周辺の小学校や病院などを移転させた
ところで、住宅密集地であることに変わりは無く、危険性の除去とは程遠い。
根本的な解決は普天間基地を移設させること以外に無いのだ。沖縄の基地負
担を減らす、その考え方を否定する者はいないだろう。だが、鳩山前首相の
ように何の考えも無しに発言するのは、絶対に許されないことである。