民主党小沢一郎元代表は28日午後、衆院第1議員会館で記者会見し、
「政治家の判断として、来年の常会において政倫審に自ら出席することを
決意した」と述べ、自らの政治とカネの問題について衆院政治倫理審査会
に出席して説明する意向を表明した。小沢氏は「民主党最大の支持母体の
連合から、挙党一致で難局を乗り越えるよう強い要請があった」と説明。
「国民のみなさんに多大なご心配、ご迷惑をおかけしたことを申し訳なく
思っている」と陳謝した。

 

菅首相や岡田幹事長と言った民主党執行部の要請は断りながらも、支持母
体の連合からの要請は受ける。完全に執行部をコケにしたような今回の小
沢氏の対応に、果たして小沢切りを進める面々はどう受け止めたのだろう
か。嘘の証言をしても罪に問われない政倫審において、形だけの釈明さえ
すれば離党勧告を封じることが出来る、小沢氏の思惑が見え隠れする。小
沢氏や鳩山前首相の政治とカネの問題は民主党を揺さぶり続け、支持率低
下の要因の一つとなった。説明にならないような説明を繰り返すのみで、
国民には不信感だけを与え、クリーンなイメージはすっかり無くなってし
まった。その責任の一端は小沢氏にもあるだけに、何らやましいことが無
いのなら証人喚問に視野に入れるべきではなかろうか。