防衛省は29日、無人偵察機の導入の可否を判断するため、2011年度か
ら本格的な調査・研究に着手する方針を固めた。最新鋭の高高度無人偵察機
グローバルホーク」を活用する米軍に自衛隊幹部らを派遣して、運用や維
持・整備の現状などを調べる。日本周辺海域で活動を活発化させる中国海軍
の動向や朝鮮半島の警戒・監視活動の強化を目指すもので、費用対効果など
も含め、導入を視野に検討する。無人機は、滞空時間の長さなどの利点があ
ることに加え、紛争地域で犠牲者が出ないため、米軍、英軍などがすでにイ
ラクなどで積極活用している。ドイツ軍も近く導入予定だ。

 

無人機の導入で我が国周辺の警戒・監視活動が強化されるのは間違い無いだ
ろう。日本全域の警戒・監視のカバーには3機が必要だとされ、司令部機能
を持つ地上施設の整備などを行うと初期費用の総額は数百億円に上るため、
予算面での検討も必要なようだ。中国が空母を中心とした外洋艦隊を整備し
つつある中で、我が国はどう対応していくのか。次期主力戦闘機の導入の見
通しが立たず、何よりも自衛隊も予算を減らされていくばかりである。それ
でも何もしないわけにもいかず、やりくりをしながら整備をしていく以外に
選択肢は無い。