公明党山口那津男代表は11日、4月の統一地方選に向けた第一声の街頭
演説を横浜市内で行った。山口氏は「今回の統一選は日本の政治を地域から
変えていく原動力とならなければならない。地域の声が、全然敏感に響かな
いというのが今の民主党政権の実態だ」と述べ、民主党への対決姿勢を強調
した。山口氏は、税と社会保障の一体改革について「政府案を借り物の与謝
野馨経済財政担当相につくってもらって民主党案は出さずじまいで逃げ切ろ
うとしている」と批判。「今の政権与党は国民の期待に到底応えられるもの
ではなく、民主党マニフェストはでたらめだということがはっきりした」
と語った。

 

菅政権との対決姿勢を強める公明党。昨年は子ども手当法案に賛成するなど、
与党と距離を詰めつつあったのが嘘のようである。4月の統一地方選に向け
て、最強の集票マシンである支持母体の創価学会も力が入っていることだろ
う。このまま菅政権を追い込むことで、解散・総選挙に持ち込む、それを公
明党だけでなく、自民党も考えているはずだが、予算関連法案を人質にする
戦術が世論の支持を得られるかは微妙である。そこに不安を憶えた公明党
いきなり寝返りをうたないとも限らない。野党とて一枚岩ではいかない中、
民主党も未だに小沢氏の処分を巡って党内は割れており、とても挙党一致が
実現するとは思えない状況だ。通常国会はますます混沌としてきた。