民主党小沢一郎元代表に近い渡辺浩一郎衆院議員ら16人は17日午前、衆院会派離
脱届を党側に提出し、同時に衆院に新会派結成届を提出した。渡辺浩一郎議員は、とも
に離脱届を提出した議員らと会見し、2011年度予算案・予算関連法案への対応につ
いて「現時点では決めていない」としながらも、民主党と別行動をとる可能性について
「あり得る」と述べ、予算案・予算関連法案で造反する可能性もあることを明らかにし
た。16人は離党はしない考え。執行部は会派離脱は認めない方針で届け出が受理され
るかは不透明だが、強制起訴された小沢氏の処分への反発は党内対立激化の様相を強め、
民主党執行部に打撃を与えている。会派離脱となれば、予算関連法案の再可決に必要な
衆院での3分の2の議席確保が難しくなる可能性が一段と高まる。

 

会派離脱を明らかにした小沢系の議員16人。これは菅政権にとって大きな打撃となる
だけでなく、政権運営そのものを困難とするだろう。これで社民党の6議席を加えても、
この16人が採決を欠席をすれば再可決は成立しなくなる。そのような事態を避けよう
と、社民党はますます菅政権から離れていく。この16人が狙っているのは、いったい
何なのだろうか。民主党の倫理委員会は小沢氏を「党員資格停止」とする処分案を巡っ
て、22日に小沢氏本人から直接意見を聞くことを決定しているわけだが、執行部に揺
さぶりをかけて、党員資格停止の処分案を撤回させようとでもしているのか。このまま
会派離脱となれば、予算関連法案の再可決に必要な衆院での3分の2の議席確保は大幅
に割り、菅政権は立ち往生する。果たして、どのように対応するのだろうか。