国民新党亀井静香代表は16日の記者会見で、民主党執行部が小沢一郎
代表を処分する手続きを進めていることについて「ちょっとした違いを追及
して殺す連合赤軍事件を思いだす」と批判した。亀井氏は、5日死去した元
連合赤軍幹部の永田洋子死刑囚を警視庁時代に取り調べた過去とだぶらせ、
内部抗争に明け暮れる今の民主党に不快感を示した。亀井氏は、平成23年
度予算関連法案の成否が微妙なことを踏まえ「今は党内で敵を作っているよ
うななまやさしい状況でない」と指摘。「連合赤軍はちょっとした違いを取
り上げリンチ、殺人といく。内輪げんかばかりしている党は、国民が期待し
なくなる」と苦言を呈した。

 

政権交代後しばらくは小政党ながら影響力を発揮してきた国民新党だが、鳩
山政権の崩壊後、国民新党が望む郵政改革法案は棚晒しにされ、今もって成
立どころか審議にさえ入っていない状況にある。菅政権は迷走を続け、郵政
改革法案の審議など後回しになるであろうし、もはや国民新党民主党と連
立を組み続ける理由は無い。そう言う意味では普天間基地の移設問題を契機
に連立を離脱した社民党は、筋だけは通したのではなかろうか。それでも、
国民新党が連立政権に留まり続けるのは、いったい何のためであろう。民主
党の内輪揉めを眺める中、亀井代表はなすがままと言った感じである。自民
党を飛び出したのは、連立政権の中で埋没するためではなかったはずだ。何
らかの動きを期待するのは、酷と言うものだろう。