自民党の石原幹事長は19日午前、2011年度予算関連法案について、
「首相を辞めるから全部のんでくれ、というのは理屈が合わない」と述べ、
菅首相が退陣しても主要な法案には賛成しない考えを表明した。首相が衆
院解散に踏み切ることもあり得るとの考えを示唆したことについては、歓
迎する意向を示した。

 

菅首相に近い民主党の幹部が、首相の首を差し出しても良い、と公明党
伝えたとの報もあったが、これとて一蹴されている。予算関連法案を通す
ために、あらゆる手を使おうとしている姿が伺える。しかし、当事者たる
菅首相が承知しているわけもなく、外堀を埋めてしまい、進退を迫ろうと
の魂胆が民主党の一部には見えるのだ。確かに、石原幹事長の言うように
首相を辞めるから関連法案に賛成してくれ、では野党は納得することは無
いだろう。物事にはそれなりに大義が必要であり、軽々しく飲んで自分達
までダメージを負っては意味が無い。今のまま衆院解散に踏み切ったとこ
ろで、民主党は壊滅的打撃を受けるであろうし、何のための政権交代だっ
たのかと、国民は失望することだろう。手をこまねいているうちに、時間
だけが過ぎていく。そろそろ決断の時だ。