自民党大島理森副総裁は8日午後、日本記者クラブで会見し、東日本大震災の復旧・
復興のため、民主党との大連立を模索したことを明らかにした上で、「菅直人首相に力
を合わせてやれる環境や政策合意をつくる決意が見えないから、頓挫している」と述べ
た。大島氏は「(復旧・復興は)民主党政治だけでやり切れるかの問題があり、連立も
模索した。この危機を政党が力を合わせて乗り切るため努力してきた」と表明。民主党
仙谷由人代表代行や岡田克也幹事長とも接触し、「首相が腹を決めてこの大難局を乗
り切るという決意を示すことが最大のカギだ」と伝えたことも紹介した。

 

果たして大連立が震災の復旧・復興のため有効に機能するかは、あくまで組んだ当人同
士の力次第であろう。菅首相は谷垣氏を一本釣りしようとして、完全に裏目に出てしま
ったわけだが、それでもなお大連立を実現させようとする動きは、民主党だけでなく自
民党にもあった。より正確に言えば、その動きは止まったわけでは無く、菅首相が退陣
すれば良いと言った考えも出ている。福島の原発の問題が一段落しないまま、菅首相
政権を放り出せば、世界中の批判を浴びるのは必至である。それでも大連立に踏み切る
のであろうか。誰に責任があるか今は置いておくとしても、原発の問題は我が国だけに
留まらないレベルにある。一刻も早い解決が求められている。