自民、公明、たちあがれ日本の3党は1日夕、菅政権に対する内閣不信任決議案を衆院
に提出した。内閣不信任決議案の提出理由要旨は次の通り。菅内閣国難の時にあって
明確な指針を示せないまま迷走を続け、復興と再生に大きな障害となっている。とりわ
け、東日本大震災を巡る対応は取り返しのつかない状況を生んできた。マニフェスト
こだわりバラマキ政策を財源に充てない姿勢、対策本部の乱立、唐突な連立政権呼び掛
けなど、未熟で軽率な言動への厳しい非難は、菅首相政権担当能力に著しく欠ける実
態を明確に示す。今国会の会期や2次補正予算の提出に明言を避け続ける不誠実な対応
は、震災より内閣の延命を優先する無責任極まりないものだ。未曽有の災害を前に菅内
閣の継続を黙認してきたがもはや容認できない。菅首相は一刻も早く退陣すべきである。

 

自民、公明、たちあがれ日本の3党が提出した内閣不信任決議案を受けて、東祥三内閣
副大臣三井辨雄国土交通副大臣鈴木克昌総務副大臣樋高剛環境政務官内山晃
総務政務官は辞表を提出し、菅内閣への不信任決議案の採決に賛成する姿勢を見せてい
る。さらに小沢氏や鳩山氏も賛成する意向を示しており、与党を巻き込んだものとなり
そうだ。それだけに民主党から何人が賛成するかが焦点となるが、執行部が締め付けを
強めた結果、50人程度との報道も出ているようだ。しかし、小沢氏や鳩山氏が賛成の
意向を示したことで、小沢グループ鳩山グループだけでなく、いわゆる中間派の議員
もそれに乗る可能性は否定出来ないだろう。菅政権は震災が起きる前から、場当たり的
な対応を繰り返し、混乱をもたらしてきた。震災が起きなければ、菅首相のクビさえ危
うい問題も発覚していた。そして、致命傷となったのは第2次補正予算案を先送りし、
大義を失ったことであろう。当然の帰結ではないか。