菅首相は6日の衆院予算委員会で、野党から相次いだ早期退陣要求に対し、続投への強
い決意を改めて表明した。みんなの党の渡辺代表は、「首相はまだ伝家の宝刀を持って
いる」と衆院解散の決断を迫ったが、首相はこれを逆手に、「大きな激励をいただいた。
満身創痍、刀折れ、矢尽きるまで、力の及ぶ限りやるべきことをやっていきたい」と返
した。また、自民党の石破政調会長から「あなたは1度でも『辞める』と言ったか」と
ただされると、首相は「『辞める』『退陣する』という言葉を使ったことはない」と強
調し、「私が最高の首相だとうぬぼれてはいないが、責任から逃げるわけにはいかない」
と追及をかわした。

 

松本氏の復興相辞任によって、死に体と化したかに見えた菅政権だが、菅首相本人はや
る気満々のようだ。いったい何のために会期延長をしたのか、そもそも国会がきちんと
機能しているのか怪しいものである。満身創痍、刀折れ、矢尽きるまで、とは言うもの
の、震災への対応があまりに遅すぎると言わざるを得ないのだ。復興の中核を担うはず
の復興相がわずか9日で辞任に追い込まれ、厳しい状況に追い込まれた。それでも菅首
相は諦めようとしないのは何故だろうか。ここまでの粘り腰があるのなら、もっと違う
やり方があったのではないかと首を傾げたくなる。今の状況を作り出したのは、他でも
ない菅首相の場当たり的な政策や対応によるものである。それとも、権謀術数に長けて
いるだけなのであろうか。