自民党谷垣禎一総裁は5日午前、党役員会で松本龍復興担当相の辞任について「これ
が今の菅政権の状況だ。一刻も早く退陣した方がいい」と述べ、菅直人首相の即時退陣
を改めて求めた。同党の石破茂政調会長も記者団に「任命した首相の責任が強く問われ
る。菅さんこそ即座に辞める決断が求められる」と強調した。一方、同党の石原伸晃
事長は記者会見で、参院への首相問責決議案提出の可能性に関し「内閣が死に体なので
『死ね』と言う意味は全くない」と否定的な考えを示した。 

 

松本復興担当相は就任わずか9日目での辞任となったわけだが、震災の復興を担うはず
の目玉閣僚の降板で、菅首相任命責任が追及されるのは必至であろう。何度も固辞し
ての就任だっただけに、松本氏も菅首相に嫌気がさしていた、との見方があるように、
傍若無人な態度も確信犯的なものだったのかもしれない。後任として平野達男内閣府
大臣(復興担当)が昇格することとなったようだが、目玉閣僚がこうもあっけなく降板
するようでは、菅首相の延命のためのシナリオも破綻しつつあるようだ。野党も菅政権
は「死に体」として自滅を待つだけとなりそうだ。