玄葉外相は19日午後、クリントン国務長官と米ニューヨーク市のホテルで就任後初
めて会談し、沖縄県の米軍普天間飛行場を同県名護市辺野古に移設する日米合意を着実
に実施することで一致した。外相が沖縄の負担軽減のためのさらなる努力を要請したの
に対し、長官は合意の具体的な進展を急ぐよう求めた。約40分間の会談で、外相はま
ず、野田政権が日米同盟を基軸に外交を進める方針を伝え、外相が早期にワシントンを
訪問することで合意した。そのうえで、外相は普天間問題を取り上げ、「日米合意に沿
って着実に進めたい。ただ、沖縄の状況は大変厳しいものがあり、負担軽減に更なる努
力、協力をお願いしたい」と述べた。長官は沖縄駐留海兵隊のグアム移転予算などを巡
る米議会の厳しい状況に触れ、「早期の具体的な進展を期待したい」と語った。

 

民主党政権交代を果たしてから、いったい何人目の外相となったのであろうか。その
度に日米合意の確認をしているが、作業そのものは遅々として進んでいない。辺野古
の移設を日米間では合意しているものの、当事者たる沖縄県が承知していない状況であ
る。むろん、鳩山元首相の最低でも県外の発言が今なお尾を引いているのは言うまでも
ないことだろう。この状況を打開するのは難しく、特に移設先の名護市は反対派が市長
選で勝利したことで、そう簡単に事は運ばないだろう。これまでどれだけ民主党が沖縄
県ときちんと向かい合ったかは疑問であるし、震災への対応があったとは言え、それだ
けに集中していれば良いわけでも無い。外交に関しては素人同然の玄葉外相にあまり期
待し過ぎるのは酷かもしれないが。