鳩山由紀夫元首相は18日、会合出席のため訪れたニューヨークの国連本部で記者団の
取材に応じ、野田佳彦首相へのアドバイスとして「1年で辞めるな」と苦笑交じりに話
した上で、復興のために国民全体で野田政権を支え、日本の強い意志を示す必要がある
と訴えた。鳩山元首相は短期間で首相が代わる現状について「私も含めて大いに反省し
なければならない」と指摘。「国民の皆さんの代表がくるくる代わるようでは日本のプ
レゼンス(存在)が見えてこなくなるというのは事実だ」と述べ、野田首相に踏ん張る
ようエールを送った。 

 

「あなたが言うな」と国民の誰もが突っ込みたいところだが、かつての自民党政権と同
じ状況になっていることに、多少なりとも危機感を憶えているのだろう。海外から見て
首相の顔がコロコロと変わるのは奇異に見えるのではないか。それも退陣の理由が党内
事情であったりして、およそ納得のいくものではない。それだけに野田首相が政権を担
当し続けられるかが、今後の民主党の行く末を左右することになるだろう。衆院議員の
残り任期は2年を切っており、野田政権が2年間続くとすれば、次期衆院選は2013
年の参院選とのダブル選挙になることが濃厚だ。むろんそれまで続けられればの話だが。