衆院予算委員会与野党理事は10日、マルチ商法業者との関係が取り沙汰される山
岡賢次消費者問題担当相が過去にマルチ関連業者の集会でスピーチした“衝撃映像”
を国会内で視聴した。映像は平成20年6月、千葉・幕張で行われたマルチ関連業者
の集会。ゲストで招かれた山岡氏は戦国武将の織田信長らを引き合いに「皆さんが革
命家になって日本をつくり直してほしい」などと17分間にわたりマルチ商法を持ち
上げた。民主党岡田克也前幹事長はいたたまれなくなったのか、途中退席。自民党
石破茂政調会長は「マルチ商法を取り締まる立場としてふさわしくない。党内融
和のため不適切な人を任命した野田佳彦首相の責任も重大だ」と断じた。

 

もともと一部の民主党議員はマルチ商法業者とのつながりが深いことで有名であった。
彼等はマルチ商法ネットワークビジネスと呼称し、健全なネットワークビジネス
育てる議員連盟を立ち上げるなど、業界の代弁者として動いていた向きもある。その
筆頭格が山岡氏だったわけだが、野田首相が何を思ったのか、消費者問題担当相に起
用したことで、野党に攻撃の材料を与えてしまった。今回、DVDと言う動かぬ証拠
を出されたことで、山岡氏はさらに苦しい立場となった。むろん、マルチ商法自体に
違法性があるものではないだろう。だが、国民生活センターマルチ商法のトラブル
は絶えないとしており、消費者問題の一つと言っても過言ではないだろう。