野田佳彦首相は26日の参院予算委員会で、消費税増税関連法案について「みんなで
一緒に法案を提出して成立に向けて努力していきたい」と述べ、法案の事前審査で混
迷している民主党の結束を呼び掛けた。首相は、消費税増税法案を柱とする社会保障
と税の一体改革の実現について「昨年の党代表選で私の最優先の公約として掲げた」
と強調。その上で「公約として掲げたことなので、常に不退転の決意で実現しようと
思っている」と述べた。民主党川上義博氏の質問に答えた。

 

野田首相が不退転の決意をどれだけ持っているかは知らないが、「みんなで」との言
葉を使ったのは如何なものか。それは与野党協議を意味しているのか、それとも民主
党のみんなで、という意味なのか。何にしても軽い発言である。質問した川上氏は、
野田首相が24日の講演で消費税増税法案の今国会成立に「命をかける」と発言した
ことについて「ダメだったら衆院解散・総選挙か」と尋ねたものの、野田首相は明確
にはしなかった。その程度の覚悟なのだろう。野田首相が自ら党内を説得しているの
ならまだしも、そう言った姿勢が見えない以上、説得力に欠けるのだ。