東京都の石原慎太郎知事は12日、自らを党首とする新党構想について、「私から言
って、仕切り直しをする。一回白紙に戻す」と述べた。その上で「私が新党で具体的
な話をしたことがあるか。一回もない」と話し、自身の意思とは無関係に構想が進む
ことに不快感を示した。成田空港で記者団の質問に答えた。「石原新党」構想をめぐ
っては、亀井静香国民新党代表が結成時期を「5月末」などと発言している。しか
し、石原氏は情報が先行する状況にいら立ちを示し、「政局とか、(政治家の)自分
たちの立場とか、ちゃちなことやっていたら日本は救われない」と語った。

 

構想だけが先行していた石原新党。それだけに情報がボロボロと漏れていき、新党の
目新しさは消えていった。石原新党を引っ張るはずだった亀井氏が国民新党を追い出
されてしまい、国民新党との合流も不可能な状態となった。第三極として、受け皿に
なるには相応の規模が求められるが、20人程度では埋没しかねない。いずれにせよ、
今のままでは石原新党は成功しないと石原氏が判断すれば、構想そのものが立ち消え
となることであろう。亀井氏があまりに新党立ち上げに前のめりになったことも、少
なからず影響しているのは間違い無い。