岡田克也副総理は19日、東大で講演し、実質審議入りした消費増税法案に関し「ど
うしてもこの国会でやらせていただきたい。野党の皆さんも反対一辺倒ではなく、最
後は必ず成就できる」と述べ、今国会での成立に自信を示した。また、岡田氏は、民
主党の小沢一郎元代表らが消費増税に反対していることに触れ「何が何でも反対では
なく、その前にやることがあるという意見だ。党として決めたことだから、採決には
賛成していただける」と述べた。

 

岡田氏の自信はどこからきているのか知らないが、消費増税法案を今国会で成立させ
るには相応の代償が必要ではないか。野党の協力を得て成立させるには、解散との引
き換えを迫られるであろうし、1年以上の任期を残している以上、それを引っ張ろう
とする民主党内の動きを押さえられるか。政権延命のために野田首相が消費増税法案
を先送りするような事態になれば、岡田氏は梯子を外された格好となる。政治生命を
賭けるとまで言い切った野田首相なので、放り出すような真似はしないと信じたいと
ころではあるが、党内事情で動く政党だけに注視したい。