民主党仙谷由人政調会長代行は26日、徳島県吉野川市内での会合で、橋下徹大阪
市長が率いる「大阪維新の会」が次期衆院選で国政進出を目指していることについて、
「(橋下氏は)大阪を再生すると言って知事、市長になったのだから、任期中はその
施策をやらないと、次は国政とはいかないのではないか」と述べ、橋下氏の動きをけ
ん制した。消費増税関連法案に小沢一郎元代表ら党内議員が反対していることに関し
ては「少々思慮の足りない方がいるにすぎない。全体の財政のバランスからすれば、
社会保障と税の一体改革をやらなければならないことは、常識のある人なら分かって
いる」と批判した。

 

かつては菅政権の守護神を自任して野党と対峙してきた仙谷氏だが、最近は党の裏方
として働いているようだ。税と社会保障の一体改革について「ヨーロッパの財政・金
融危機の渦に巻き込まれないためにも、一体改革をやらなければならないことは、常
識のある人だったらすべて分かっている」と強調し、反増税派に対して「政策判断と
いうよりも、いろんな理由から大きな声を出して反対している。少々思慮の足りない
方がいらっしゃるにすぎない」と切って捨てた。「行政や税金の使い方に無駄はある
が、(国の予算規模の)1割を無駄でほじくり出せるというのは空想物語だ」と語り、
マニフェスト堅持を掲げる小沢グループを批判、党内を取りまとめるためにどうする
か、仙谷氏の動きにも注目したいところだ。