民主党前原誠司政調会長は26日午前、読売テレビの番組に出演し、来週中に予定
される消費税増税をめぐる野田佳彦首相と小沢一郎元代表の会談に関し、「首相が説
得できるかがポイントであって、妥協の余地は100%ないと思っている」と述べ、
首相が増税に反対している小沢氏に譲歩する可能性はないとの見通しを示した。前原
氏は「今のタイミングで消費税を上げなければ、将来世代に苦しみを与えることにな
る。首相と私は長い付き合いだが、絶対にぶれないと思う」と重ねて強調した。

 

前原氏が言うように本当に100%妥協の余地が無いのだとすれば、会談は平行線の
まま終わることになるだろう。野田首相にとって消費増税法案の成立が政治生命を賭
けたものである以上、先送りにしたとしても断念したに等しいことだ。小沢氏は自身
の数の力を維持するために、選挙では不人気な増税を回避したい。これでは妥協の余
地を見出すのは難しい。特に小沢氏は選挙で負けないことが第一で、それはすなわち
自身の復権と言う目標があり、絶対に退けないためだ。このまま会談に臨んだところ
で両者の溝を再確認するだけではないか。