野田佳彦首相は30日、消費増税関連法案の衆院採決で反対した民主党小沢一郎
代表らの処分について、7月2日の党役員会に自ら出席し、方向性を打ち出す意向を
表明した。首相とともに対応を一任されている輿石東幹事長は党分裂を最小限に食い
止めるため、除籍や離党勧告は避ける考えで、3段階の処分の中で最も軽い党員資格
停止とする案が有力だ。一方、小沢氏は離党について2日に最終決断するとしており、
民主党内は一段と緊迫している。

 

党員資格停止処分と言う大甘の処分では、民主党内は収まらないのではないか。野田
首相は「党のルールにのっとって厳正に対処する。来週早々にも役員会を開き、私も
出席するつもりだ。そこで方向性を出す」と語ったものの、党員資格停止処分が厳正
に対処した結果とは思えないのだ。党の分裂回避のために妥協をしたのでは、現在の
執行部についてくる議員などいないのではないか。仮に執行部が党員資格停止処分で
済ませた場合、小沢氏は離党を選ばないとも思えない。もはや、野田首相と小沢氏の
溝は埋められないだろう。