野田佳彦首相は22日午後、都内の早稲田大学で講演した。早大出身の首相は「よく
行政改革や経済再生が消費増税より先だと言われるが、何かを先にしなければいけな
いということが、問題解決を先送りしてきた最大の要因だ」と反論。その上で、「経
済再生も政治改革も行政改革もやる。決める政治を果敢にやり遂げていく決意だ」と
学生らを前に訴えた。首相は、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革について
「先送りできないテーマだ」と強調。

 

野田首相は「失敗の最大の要因は自分が諦めるときだ。自分が諦めない限り失敗はな
い。成功の要諦は成功するまで、続けることにある。粘り強い心を持ちながら一つ一
つヤマを乗り越えていきたい」と実に力強い言葉で述べたわけだが、野田政権を支え
るはずの民主党は分裂状態を経て、ボロボロと離党者が相次いでいる。民主党衆院
でも過半数割れするような事態となれば、野田首相が如何に固い信念を持とうとも、
政権運営そのものが困難となることだろう。党を一本化しようにも反増税、反TPP
と各政策で反対派を抱えている。この状況、厳しいと言わざるを得ない。