自民党谷垣禎一総裁は2日午後の記者会見で、野田佳彦首相が民主党最大の支持団
体である連合の古賀伸明会長と1日に会談した際、平成25年度予算編成に意欲を示
したことに対し「首相の足元の状況を見ると、来年度の予算編成なんておやりになる
力はもう残っていない。足元をよくごらんになる必要がある」と批判した。民主党
求めに応じて自民、公明両党が予算編成にも協力するかについては「俺にけんか売っ
ているのかという気持ちを正直、持っている」と怒りをあらわにし、社会保障・税一
体改革関連法案が成立した場合には今国会中に衆院を解散すべきだとの考えを示した。

 

野田首相は消費増税法案の成立がすれば、野党との協力関係も破棄して良いと考えて
いるのだろうか。そもそも今年度予算の赤字国債を発行するための、特例公債法案す
ら成立していない状況で、来年度の予算編成など出来るわけがない。自民党民主党
社会保障・税一体改革関連法案の8日の参院採決を受け入れなければ、採決前に問
責決議案を提出することを決めている。もちろん、問責決議案が可決されても法的な
拘束力は無いわけだが、野党は審議を拒否することになり、野田首相が政治生命を賭
けると言う消費増税法案は店晒しとなる。党内事情に配慮するあまり、法案を先送り
しようとすれば、野党からは反撃を受けるのは当然だ。