毎日新聞の全国世論調査で、党首として9月に任期満了を迎える野田佳彦首相と自民
党の谷垣禎一総裁の再選を望むかを聞いた設問に対し、野田首相の代表再選を「望む」
と答えた人は33%、谷垣氏の総裁再選を「望む」のは19%にとどまった。再選を
「望まない」との回答は、首相60%、谷垣氏72%。首相と谷垣氏は「近いうち」
衆院解散・総選挙で合意し、消費増税法を成立させたものの、ともに再選不支持が
支持を大きく上回った。

 

今回の調査では、次期衆院選後の政権のあり方に関し、望ましい枠組みも聞いたよう
だが「民主党自民党が連立する政権」と「民主党自民党以外の政党が中心の政権」
がともに31%で並んでおり、少なくとも民主党を中心とした政権運営は望まれてい
ないのは確かだろう。野田首相が政治生命を賭けるとした消費増税法案を成立させた
ものの、次が描けないのではないか。解散・総選挙に打って出たところで、民主党
壊滅的な敗北を喫するのは必至であり、かと言ってズルズルと先延ばしをすることも
出来ず、袋小路に追い込まれている。そこから脱出するような起死回生の策など存在
せず、野田首相は現実を見る時ではなかろうか。