民主党前原誠司政調会長は18日午前、読売テレビの番組に出演し、香港の活動家
による沖縄・尖閣諸島上陸事件の様子を撮影した海上保安庁のビデオについて「国民
にしっかりと事実を知らせるためには、公開すべきだ」と述べた。前原氏は平成22
年の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオ流出に関し「訴訟中だったので証拠物件
としてビデオを公開しなかった」とする一方、今回の事件については「もう(活動家
ら7人を)強制送還したわけなので、ビデオ公開に支障はない」と強調した。

 

藤村修官房長官は「規制や逮捕の手法が明らかになり、今後の領海警備に支障が生じ
る可能性が高く、今の時点では公開しない」としたものの、その説明はいささか苦し
いものがある。尖閣諸島上陸を狙った香港の活動家は、海上保安庁の船に対してレン
ガやボルトを投げ付けたとされ、そう言った行為があったのならビデオに映っている
のは間違いないだろう。今回、公務執行妨害や器物損壊といった容疑は適用されなか
ったわけだが、容疑を適用しなかった、との見方も強い。それだけにビデオが公開さ
れた時の反発を恐れて、公開しないのでは何処の国の政府なのだろうか。