自民党武部勤元幹事長が次期衆院選に出馬せず、政界を引退する意向を固めたこと
が分かった。地元関係者が15日、明らかにした。小泉内閣農林水産相として初入
閣。その後、党幹事長に抜てきされた。小泉純一郎首相が推進した郵政民営化に対し
て党内で反対論が渦巻く中、幹事長として意見集約に奔走し、「偉大なるイエスマン
と呼ばれた。前回衆院選は北海道12区で民主党松木謙公氏(現在は新党大地・真
民主に所属)に敗れたが、比例代表で復活当選した。当選8回。

 

自民党は前回の衆院選ではベテラン議員が生き残り、若手・中堅の議員の落選が相次
いだ。それだけ地盤が強かったと言うことだろうが、世代交代と言う面では好ましい
ものではないだろう。武部氏も比例復活のため自身の選挙区を守れておらず、後継者
を立てるのかは分からないが、民主党王国の北海道を奪還するための戦略が必要では
ないか。こうしてベテラン議員が表舞台から去っていくのは、自民党のイメージを変
える可能性は十分にある。既成政党が信頼を失う中、野党自民党がどれだけ支持を集
められるか、先行きは不透明である。