橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が主宰する「維新政治塾」の塾生から、次期衆院
選への出馬を思い悩む声が出ている。約890人の塾生は、衆院選で350〜400
人規模の擁立を目指す新党「日本維新の会」の有力な候補者予備軍。しかし、100
0万〜2000万円と言われる選挙資金は自前で、選挙区も出身地と関係ない「落下
傘」が原則だからだ。「国の統治機構改革に挑みたい」と志を持つ人は多いが、「維
新の『風』だけで勝てるのか」と不安の声も漏れる。

 

3年前の衆院選民主党政権交代と言う風が吹き、開票直後に圧倒的な議席数を得
ることが確定していた。結果が極端にブレやすいことが小選挙区制の問題なのは明ら
かだが、果たして次期衆院選では日本維新の会に風が吹くのだろうか。何の後ろ盾も
無いまま落下傘候補として戦う、これはなかなか厳しいことである。すべてを投げ打
って国政に挑みたい、と言う候補者ならまだしも、橋下氏と維新の会と言う看板を当
てにしている候補者は二の足を踏むことだろう。むろん、政党要件を満たしたため、
戦いやすい環境は整いつつあると言っても良さそうだ。