1日発足した野田第3次改造内閣では、野田首相と代表選で戦った原口一博総務相
赤松広隆元農相、鹿野道彦前農相の3陣営から入閣はなかった。「挙党一致とはほど
遠い陣容だ」などと反発が出ており、離党のタイミングを計る動きは消えていない。
首相は副大臣政務官人事も活用して離党防止に努めているが、効果は不透明だ。
党代表選で鹿野氏を支持した篠原孝衆院議員は1日、記者団に「口ではノーサイド
言いつつ、平然とこんな人事をするなんて度が過ぎている。横暴だ」と語り、首相批
判を繰り広げた。

 

閣僚と言うポストは国会議員にとっては垂涎の的なのだろう。起用されなかった陣営
からは恨み節が聞こえてくるが、挙党態勢で臨んだところで、すでに民主党は事実上
分裂している政党であり、どう取り繕っても結束を固めるのは難しい。輿石幹事長ら
執行部は3陣営に対し、副大臣政務官ポストを重点的に割り振る考えのようだが、
愚の骨頂である。これ以上、離党者が続くと民主党国民新党の連立政権は過半数
れとなり、野田首相が如何に解散を先送りしようとも、決断を下すことになる。発足
当初は閣僚は適材適所で配置した、と嘯いていた野田首相。第3次の改造内閣が発足
した今、どう言い訳をするのだろう。