臨時国会が29日に召集されたが、前の国会で野田佳彦首相の問責決議が可決された
参議院では野田首相所信表明演説が行えないという異例の幕開けとなった。衆議院
だけで行った所信表明演説で、野田首相は「明日への責任を果たす」として政権の維
持に意欲を表明したが、本会議場には激しいヤジが飛び交った。

 

野田首相衆議院所信表明演説で「まだ宿題が残ったままです。『明日への責任』
を果たすために、道半ばの仕事を投げ出すわけにはいきません。やみくもに政治空白
を作って、政策に停滞をもたらすようなことがあってはならない」と述べたわけだが、
これらの言葉も空虚に響くだけである。このようなことを言うのなら、なぜ「近いう
ちに信を問う」と自公両党に約束したのか。如何に解散が首相の専権事項とは言え、
一国の首相が野党の党首に嘘を言って協力させた、どう言い繕っても褒められた話で
はないのだ。まずは「近いうちに信を問う」との発言の真意を語るべきだろう。