民主党代表の野田佳彦首相は4日公示の総選挙で、比例南関東ブロックに重複立候補
する意向を固めた。歴代の現職首相は2000年の森喜朗氏以外は重複立候補を辞退
しており、異例の対応だ。民主党はすべての立候補予定者が小選挙区比例区で重複
立候補し比例名簿は全員1位とする方針。野田首相も党方針に沿って重複立候補する。

 

現行の小選挙区比例代表並立制が導入されてからの過去5回の総選挙では、歴代首相
や党首クラスが重複立候補を辞退してきた中で、野田首相は重複立候補する。もはや
民主党政権が終わるのは確実であるとしても、現職首相が落選するのは恥と判断した
のであろうか。森元首相も「神の国」発言などで支持率は低迷する中での総選挙であ
り、重複立候補で保険をかけたのだろう。さすがに野田首相小選挙区で負けるよう
な事態ともなれば、他の選挙区も壊滅するはずだ。むろん、こうした保険そのものが
士気を下げないとも限らないわけだが。