民主党の海江田代表は4日、三重県伊勢市内で記者会見し、今夏の参院選に関し「野
党には、自民党に圧勝させないという共通の思いがある」と述べた。自民、公明両党
による参院過半数獲得の阻止という目標では野党各党の考えは一致しているものの、
与党との距離感や、野党間の警戒心など、「同床異夢」の様相を呈しかねない要素も
ある。野党共闘に積極姿勢を見せる海江田氏が主導権を握ることができるかどうか、
難題は多い。

 

衆院では中政党に転落した民主党にとって、最後の拠り所は参院であろう。奇しくも
第一次安倍政権を年金問題で追い込み、獲得した議席が改選となる。それだけにこれ
が一気に逆転されるような事態となると、民主党は再起不能に陥るだろう。参院のド
ンとされる輿石氏は幹事長として戦った衆院選の結果、すでに求心力を失っており、
野党共闘がどこまで実現出来るか、かなり不透明である。改憲と言う面では一致して
いる日本維新の会が選挙後に連立に加わるのか、政策毎に連携していくのか、すでに
選挙後の方に注目が集まっていると言えるだろう。