自民党は、公明党と合わせても参院過半数を占めていない「ねじれ国会」に対応す
るため、野党との協力態勢の構築に乗り出している。社会保障・税一体改革をめぐる
協議で民主党との接点を探る一方、日本維新の会など中小政党と協力する路線も視野
に入れ、「両にらみ」で臨む構えだ。「大事なものは、民主党とも協議して共通の着
地点を見つけたい」自民党野田毅税制調査会長は16日に始まった自民、公明、民
主3党による税制協議でこう述べ、民主党に協力を求めた。民主党松本剛明税調会
長も「3党協議の意義は大きい」と応じ、協議は和やかな雰囲気に包まれた。

 

自民党の当面の課題は「ねじれ国会」をどう乗り切るかに尽きるだろう。今夏の参院
選の結果、過半数を獲得することが出来れば、そう言った悩みからも解放されるだろ
うが、何が起きるか分からないのが政治の世界である。消費増税を決めた3党合意と
言う枠組みが今後も生きるのなら、要所要所では自公民が連携する可能性は十分に考
えられる。しかし、憲法改正と言う安倍首相の悲願を叶えるには、左派が多数揃って
いる民主党よりも日本維新の会みんなの党が組む相手となるのだろう。政策によっ
て連携相手を変えるような、そんな都合の良いことが出来るのか、自民党にとっては
極めて重要な上半期となりそうである。