自民党石破茂幹事長は20日夕、首相公邸で安倍晋三首相と約50分間会談した。
昨年12月の安倍政権発足後、石破氏が首相と2人だけで会ったのは初めて。党内で
は両者の「隙間風」を指摘する声も出ており、石破氏としてはそうした見方を払拭し
たかったようだ。石破氏によると、首相は28日召集の通常国会の運営について「与
党とさらに連携を深めながらやっていきたい」と強調。夏の参院選に関しては「自民
党が変わったという印象を有権者に持ってもらうことが大事で、それをどう実現して
いくかだ」と指摘した。

 

党総裁選を最後まで争った両者だけに、多少なりとも感情的なしこりは残っていても
不思議ではないだろう。もともと深い交流があった仲でもなく、どうしても親しい者
に相談することが多くなってしまう。しかし、自民党が変わったという印象を有権者
に持ってもらうには、こうした隙間風を見せないことが肝心である。民主党政権がな
有権者の信を失ったのか、それは党内が常にゴタゴタしていて、まとまりに欠いた
ことが大きいのではないか。党のことは幹事長が仕切り、総裁は首相として政府を仕
切る。その辺の役割分担さえ出来れば、親密さなどさほど重要ではなかろう。