安倍首相は22日にワシントンで行った政策演説で、尖閣諸島を巡る中国との問題に
関し、「挑戦を容認することはできない。我が国の決意に関し、どの国も判断ミスを
すべきではない」と述べた。質疑応答では「私たち自身の力でしっかりと日本の領土
を守っていく」と強調し、中国の挑発行為をけん制した。演説は米有力政策研究機関
戦略国際問題研究所(CSIS)」で行われ、リチャード・アーミテージ元国務副
長官ら米国の知日派が多数出席した。

 

安倍首相は「問題をエスカレートさせようとは思っていない」「私の側のドアは、中
国指導者のため常に開いている」として対話を呼びかけている。尖閣諸島への野心を
隠そうとしない中国を牽制するため、安倍首相としては米国の力を借りざるを得ない
状況であるが、外政から内政へのシフトを考えているとされるオバマ政権。これをど
う動かしていくか、安倍首相の大きな課題である。アジア重視だったクリントン氏が
去り、欧州・中東重視のケリー氏が国務長官が就任したことで、そう言った傾向はま
すます強まるのではなかろうか。