安倍晋三首相は18日、自民党東京都連が都内で開いた6月の都議選と7月が想定
される参院選の決起集会に出席し、参院選について「6年前、自民党は惨敗した。
この戦いは親の敵を討つようなものだ」と述べ、東京選挙区に擁立する公認候補2
人の当選を訴えた。都議選に関しても「4年前に通ったたくさんの民主党議員がい
るが、まず都議会で景色を変えよう」と呼び掛けた。

 

6年前の2007年は安倍首相にとっては苦い年となったことであろう。その経験
があったからこそ、再登板を果たせたとも言えるわけだが、その苦い経験を消し去
るには、都議選や参院選に勝つ以外に方法は無い。多くの議員を落選させてしまっ
ただけに、捲土重来を計る元職もいるであろうし、期待の大きい新人もいるであろ
う。かつてない追い風の中、何事も無く選挙戦を迎えられれば、議席数を伸ばすの
は確実である。安倍カラーを抑えてまで、安全運転に徹するのは6年前と同じ轍を
踏まないための作戦とみて間違いない。