中国外務省の華春瑩副報道局長は26日の定例記者会見で、沖縄県尖閣諸島につ
いて「釣魚島問題は中国の領土主権の問題であり、当然中国の核心的利益に属する」
と発言した。中国政府当局者が尖閣諸島を安全保障上で譲歩できない問題と位置づ
ける「核心的利益」と公式に認めたのは初めて。中国はこれまで、台湾やチベット
新疆ウイグル自治区の問題について「核心的利益」との言葉を使ってきた。尖閣
諸島も含めたことを国内外に示すことで、日本に主権問題で譲歩しない立場を改め
て鮮明にした形だ。

 

中国が何と言おうが尖閣諸島は我が国固有の領土である。いちいち彼等の言葉を真
に受けていてはキリがない。南シナ海でも東南アジア各国と軋轢を起こしており、
中国の外へ出ようとする野心は留まることを知らない。「核心的利益」なる言葉で
譲歩できない問題に設定するのは勝手だが、我が国が同じ土俵に立つ必要はなく、
あくまで尖閣諸島を守り抜くだけである。しかし、このままではいずれ実力行使に
出てくる可能性も捨てきれず、中国を封じ込めるための流れをどう作っていくか、
東南アジア各国との連携も視野に入れる必要がありそうだ。