28日投開票の参院山口補選で自民党の江島潔氏が当選し、安倍晋三首相は就任後、
初めての国政選挙で勝利した。自民党参院で第1会派の民主党と並ぶことが確実
となり、参院選へ弾みがついた。平岡秀夫氏を推薦した民主党野党共闘も進まず、
手詰まり感が漂っている。安倍首相は28日夜、「国家的な課題への政権の姿勢に
ついて国民から評価をいただいた」とのコメントを発表。自民党石破茂幹事長は
同夜の記者会見で「国民の期待が実感に変わりつつある」と語った。

 

投票結果は江島氏が28万7604票、平岡氏が12万9784票となり、江島氏
の圧勝に終わった。平岡氏はわざわざ無所属で出馬し、野党共闘の呼び水となった
はずが、ここまでの大差をつけられては、かなり厳しい状況にあるだろう。反撃の
糸口すら見付けられず、7月の参院選を迎えなくてはならないため、離党者が出る
ことも予想される。むろん、安倍首相の御膝元である山口県では絶対に負けられな
い事情もあっただろうが、自民党の勢いは本物のようだ。