日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は28日、市役所内で記者団に対し、6月中
旬に予定していた米国視察について「総合判断で中止を決定した」と表明した。慰安
婦制度をめぐる一連の発言に対して米国で批判が高まり、要人との面会調整などが難
航していた。橋下氏は「この状況で訪米するメリットはない」と述べ、中止理由につ
いて、現地で警備上の負担をかけることや、市議会の一部会派から中止要請が出てい
ることなどを挙げた。

 

橋下氏にとっては辛い夏となりそうだ。一連の発言で日本維新の会に対する支持は下
降の一途を辿り、落ち目の民主党にさえ抜かれてしまった。一時は飛ぶ鳥を落とす勢
いで、各党から秋波を送られていたことが嘘のようである。ある意味、橋下氏の個人
的な人気支えられていた政党だっただけに、一度ミソが付くと落ちるのは早い。この
まま支持が回復しないまま参院選を戦えば、間違いなく厳しい結果となる。共同代表
である橋下氏の責任も免れないだろう。